Zimbabwe Baseball SOUTH AFRICAN TOUR

Coach Washington Nyika   

 

 3月24日、4人の選手と共にブラワヨを出発、ハラレでJohn、他の選手と合流、Masvingoでの合流を経てチーム全員がそろった。Americoはプレトリアで加わる予定である。国境で問題が発生、選手一人を置き去りにせざるを得なかった。Cape Townまで順調に旅が続き、25日に到着。現地ではAthlon BaseballのMr. Warrenに出迎えられた。その後Athlonに案内され、そこに滞在することとなった。スポーツジムの道具を片付け、就寝場所を確保した。試合に参加することが最大目標であったので、宿泊場所は十分であった。食事、移動手段も確保した。Americo、Johnは翌日から大会が開催されるChucker Sports Complexでのコーチ会議に出席。

 

一日目(3月26日)

第1試合 対Western province Team A     もっとも大変な試合となった。

 先発;Hloniphani(3), Luxton(2), Brandon(8), Batsirai(5), Kelvin(6), Eldon(4), Raymond(7), Tinasha(8), Colleen(1)

戦略的なチーム編成を試みたが、主将Mhlanguli(Rookie)とショート兼サードTanyaradzwaが抜けた穴は守備の連係に大きな影響を与えた。印象に残る初回、相手チームはこちらの守備を破れず無得点。しかしサードBatsiraiのエラーをなんとか耐えたものの徐々に緊張が高まり、次々と失策。ピッチャーColleenは良い仕事をした。相手チームはスローボールに苦しんだが、そこに付けこむことはできなかった。打撃は不振でなかなかバットに当てることができず、当たっても内野ゴロだった。ショートKelvinはエラーを繰り返し、平常心を失った。彼も含めチームがこのような大試合を経験するのは初めてだった。19-0の大敗。

第2試合 対Gauteng U23     

 先発;Eldon(4), Luxton(2), Kelvin(6), Brandon(9), Tinasha(7), Malvin(3), Raymond(5), ?(8), Colleen(1)

この試合失策は激減し、4回まで無失点に抑えた。打撃に重点を置く打順へと変えたが効果無く点は入らなかった。Colleenの遅いカーブを打ちあぐねていた相手チームに対し何もできなかった。精神的な強さ、元気・戦闘力が必要だと感じた。9-0で負け。

 

二日目(3月27日)

第1試合 対Gauteng team B

先発;Eldon(4), Luxton(2), Kelvin(6), Batsirai(5), Tinasha(7), Nathaniel(9),  Raymond(8), Colleen(1), Hloniphani(3)

最善のコンビネーションを探るべく、先発を少し変更した。効果が見られ、得点を入れることができた。選手たちは自信を回復し、フィールドで声が出始めた。4回までに10本のヒットが出て4-2とリードした。しかし疲労からか集中力、追加得点を狙う熱意が薄れ、最終的には4-4と引き分けた。

第2試合 対Mandela Bay

前の試合で興味深いコンビネーションが見られたので、先発は変更無し。4回まで0-0で進んだ。ジンバブエチームに得点チャンスもあったが、気迫が足りず、その後3つの失策から相手が2点を入れた。リリーフPerkins Maturureが素晴らしい仕事をした。マウンド上での気持ち、攻撃心、投球の正確さ、どれも良かった。今後は投球の多様性を身につけてほしい。6-2で敗れた。(※Joramのレポートでは6-3)

 

三日目(3月28日)

対KZB (Kwazulu Natalからのチーム)

KZBは堅い守備を誇り、打撃も正確なチームだった。2-20で負け。ジンバブエのコーチ陣と選手間の意思疎通不足が露見した。コーチが出したサイン(例えば守備位置変更、盗塁の指示)を選手たちは活かせずエラーが多発した。ナショナルチームはジンバブエ国内の様々な地域からの選手・コーチで構成されており、コーチの指示が意図通り理解されない場合がある、とコーチ達にとっては重要な気づきとなった。試合後、コーチや仲間を信じることがチームプレイにいかに大切かを徹底させた。

 

四日目(3月29日)

対Mandela Bay  順位決定戦   14-3で負け。

最後に、今回の大会参加はチームにとって画期的な機会となった。ナショナルチームはジンバブエを発つ前、自分たちの野球レベルは高いと考えていたが、南アの野球レベルを知り、自分たちが学ぶべき事柄の多さを痛感した。私自身コーチとして、厳しい試合の中でどのような指示を出し、試合の圧倒的なプレッシャーにどう立ち向かえばいいか考えさせられた。ジンバブエのスポーツ行政、スポーツ選手の肉体的・心理的鍛錬、関連施設等々の不足が認識された。野球発展のために、先ずはインフラ(経済基盤)整備が必要である。国際水準の施設があれば、練習・鍛錬、試合開催と夢が広がる。地域社会に選手・コーチが積極的にかかわり、野球を知ってもらい支援を得ることが必要である。

結論;チームとしてこれ以上無い素晴らしい学習経験ができた。まだまだ先は長いが、歩みを止めないために可能な限り多くの試合を地方でも隣国例えばリンポポ州(南ア北東部)のチームとでも開催できればと思う。最後にこの遠征の実現に大きな力を貸して下さったZykaiの皆様、ブラッチャーコーチ、すべてのジンバブエ野球関係者、コーチ、選手、そして将来の展望を共有するZBA暫定会長Mr. Morris、それから南アでお世話になったジンバブエ野球ファンの皆さんに感謝の念を捧げます。これからも努力を続け、いつかジンバブエで野球の実が収穫できる日を楽しみにしている。