アフリカを離れて4年

 村井洋介

 

 早いもので英国生活も3年が過ぎ4年目に突入しました。3年目の昨年2012年はエリザベス女王陛下在位60年と夏季オリンピックという2大イベントがありました。

 残念ながら「Baseball」がオリンピック種目から外れてしまったこと、競技観戦のチケットがインターネットで数ヶ月前から申込まなければならなくてしかも抽選制であったこと、人気種目のチケットは予選でも結構な値段であったことなどから、オリンピックが住んでいる街で開催されるという滅多に遭遇しない幸運にもかかわらずテレビ観戦を決込んでいたのですが、たまたまグループで購入していたチケットに余りがあるというお話があり、そのチケットを1枚譲って頂いて「女子バレーボール」の日本対イタリア戦(予選)を観に行ってきました。

 こちらに来てからはスポーツにほとんど縁の無い生活が続いていましたので、最寄り駅から競技会場までの道のり、競技会場周辺の雰囲気、観覧席の熱気、カクテル光線、選手たち…そのどれもが自分がスポーツに関わっていた時の興奮を思い起こさせてくれましたし、規模は違うもののAll African Gamesの現場が頭と身体中によみがえり、その場に居るだけで妙にワクワクしてしまいました。スポーツの現場には魔法がかかっている。しかもその魔法は選手、コーチ、観客の一人ひとりにそれぞれ違った作用を及ぼす不思議な魔法ですね。

(私の場合はオリンピック会場からの帰りの電車でその魔法から醒めると、スポーツの現場から離れた寂しさと悔しさに苛まれましたが…)

  これもまたもったいない話ですが、私はテニスの聖地Wimbledonの近くに住んでいるにもかかわらず、まだウインブルドン選手権を生で観戦した事がありません。更にウインブルドン選手権だけでなく、世界の一流選手がプレーをするプレミアムリーグのサッカーも、ゴルフの全英オープンも行こうと思えば観に行ける環境にもかかわらず、これらもまたいまだに足を運んだことがありません。今年はせめてウインブルドンには行って魔法にかかって来ようと思います。

(伊藤さんがまたまた魔法の現場に携わることをお聞きしました・・・本当に羨ましい限りです)

  昨年は日本を含む世界の主要各国もさることながら、アフリカでも多くの国で選挙が行われ政権の交代や世代交代などがありました。昨今のグローバル社会ではアフリカで起きている問題は決して「対岸の火事」ではなく、世界の安定や経済に影響を及ぼします。アフリカ各国それぞれの政権には、中長期的な視点を持って人々がより豊かになっていく社会の構築を期待してやみません。

(スポーツも豊かな社会の構築に少なからず貢献できると思います。ジンバブエ野球会の支援がジンバブエを、ジンバブエがアフリカを、アフリカが世界を豊かにする未来を期待して・・・)

 

当時ジンバブエ情勢が不穏で、支援に使える状況になかったため、私の判断で違った目的に使わせて頂いた(ジンバブエの風でご報告済)50万円が、以下の通り、ネパールで小学校建設に実を結んだとのご報告を石丸氏から頂きました。皆様と喜びを共有したいと思います。

 

 

<ジンバブエ野球会への報告>

ジンバブエ野球会 伊藤様

あけましておめでとうございます。御支援いただいたネパールでの学校建設はようやく完成しました。取敢えず、報告書を送らせていただきます。

アジア友好ネットワーク 石丸