ジンバブエ野球協会会長 Morris Banda(モーリス・バンダ)
①ドリームカップ2015報告
<はじめに>
ドリームカップは、ハラレにあるドリームパーク(球場)の完成を祝うために毎年12月に開催されるクラブ対抗選手権である。
今年は、ブラワヨのハミルトン高校に於いて12月18日、19日に開催された。ハラレ以外の土地での初開催であった。
スポーツクラブから野球が追い出されたためドリームパークが使用できなくなって何年にもなり、選手権の開催に適した相応しい施設を探すのが大変であった。
この間、野球の人気は下り、試合をする選手たちも減少しているので、ドリームカップはここ何年もの間、地区対抗選手権となっている。これは、多くの野球選手がジンバブエを離れ、仕事を求め南ア、ボツワナ、スワジランド、ナミビア等へ出ているからである。
結果として、ハラレ、ムタレ、グエル、チェグツ、カドマ、マスビンゴ、ブラワヨのような街にかつて存在した多くのクラブチームは消滅し、ZBAはドリームカップを地区対抗選手権にしなければならなくなっている。
6地区からのチームが参加した今大会は成功であった。
<ジンバブエ野球会>
ドリームカップの間、ジンバブエ野球会(以後野球会)から4名のメンバーを迎えたことは、嬉しいことであった。
ジンバブエ野球協会(以後ZBA)が野球会会員をもてなし、ジンバブエ野球を経験してもらうことは重要である。野球会会員からの評価やフィードバックは、ZBAがジンバブエで試合を発展させていくのに大きな助けとなる。野球会会員はまた、ナショナルチーム候補選手を選ぶ際も意見を出してくれた。そして多くの野球用具も寄付していただき大変感謝している。
<寄付していただいた道具>
グローブ52個、ボール4打、プロテクター7個、ヘルメット4個、スパイク、ユニホーム
これまであった多くの用具がドリームパークで火災にあったり、盗まれたりしていたので、今回いただいた用具はこれから先長く、ナショナルチームの活動を支えてくれるだろう。
目下の所、ナショナルチームのユニフォームも用具も無い。それゆえ、彼らが今後のキャンプや練習で使用する用具を確保しなければならない。大会の決勝戦で大前氏が球審を務めてくださったことは大変参考になった。
<結果>
前回の結果に基づき、2つの予選グループに分けられ、それぞれの1位、2位が準決勝に進み、3位の2チームが5,6位決定戦をした。
<Group A> Midlands Harare Masvingo Points
Midlands ---------- 2 – 3 8 – 4 3
Harare 3 – 2 ---------- 10 – 3 6
Masvingo 4 – 8 3 – 10 --------- 0
<Group B> Manicaland Bulawayo Mash West Points
Manicaland ---------- 3 – 4 3 – 3 1
Bulawayo 4 – 3 ---------- 12 – 1 6
Mash West 3 – 3 1 – 12 --------- 1
5・6位決定戦
Masvingo 6―4 Mashonaland West
3・4位決定戦
Midlands 7―6 Harare
準決勝
Harare 5―8 Manicaland
Midlands 2―7 Bulawayo
決勝戦
Bulawayo 7―4 Manicaland
<大会費用予算と支出>
予算/収入――――――――――――――――――――――――――――――――$1,707.86
宿泊費・朝食・昼夕食・旅費・通信料・医療費・石灰・燃料・飲み物・TOTAL $2,178.22
赤字分―――――――――――――――――――――――――――――――――△$470.36
野球会から受けた財政援助、並びにはるばるジンバブエまで来て頂いたことに厚く感謝申し上げます。さらに、参加してくれたすべての地区コーディネーターと選手の皆さん、ありがとう。2016年にはドリームカップが再びクラブ選手権となるよう祈っています。ジンバブエの野球が競争力を高められるよう。
②ナショナルチームキャンプ(2015.12.20~26)
(ナショナルチームの)キャンプは12月20日~26日にかけてハミルトン高校で行われた。参加する選手たちはドリームカップ中に選ばれた。選手の選出は8月、グエルでの地区対抗選手権で始まり、選考委員には青年海外協力隊(JOCV)コーチ田澤氏、アメリコ・ジュマ、ジョン・マジロが含まれた。すべての地区から、過去のシーズンで良かった選手5名ずつの名前があげられた。このキャンプの目的は、南アで開催される2016年イースター選手権に備え、選手たちのプレーレベルを引き上げる事であり、22名の選手から更に18名に絞り込む予定である。
選出された選手は次の通り。
1.Trust Kufa
2.Ishmael Mukimiri
3.Nathaniel T. Kutsanza
4.Lastborn K. Tachiona
5.Mudzingwa Eldon
6.Joel Tenderere
7.Jason Mungoni
8.Mhlanguli Muguti
9.Peckins Maturure
10.Tanyaradzwa Katsaruware
11.Godknows Kachidza
12.Luxton Mawanga
13.Victor Chaima
14.Tinashe Kwangwari
15.Kelvin Kawadza
16.Leviticus David
17.Nelson Mapika
18.Brendon Majobo
19.Tapiwa Mutare
20.Hloniphani Ngulube
21.Kelvin Mukwena
22.Joram Zifunze
アメリコ・ジュマを中心に、田澤氏、ワシントン・ニカがコーチを務め、滞在中の野球会会員が補佐をした。コーチ達の指導を受け、選手たちはメニューをこなした。
ZBAは野球会会員と、イースター選手権前の1ヶ月間15名の選手とコーチ1名を来日させる可能性について話し合った。チーム全員の16名を来日させる渡航費は多額で野球会では負担できない、ということで以下の3案が考え出され、第2案を選択すると決定した。
①ジンバブエから3名の選手を1か月間日本へ送る
②ジンバブエから2名の選手とコーチ1名を 〃
③イースター選手権前の1か月間、日本からジンバブエにベテランコーチを派遣する
<キャンプ費用>
予算/収入―――――――――――――――――――――――――$2,197.80
宿泊費・朝食・昼夕食・旅費・燃料・飲み物・L字ネット・
Tシャツ・氷・マゾエ飲料・バケツ・その他・TOTAL―――――$ 2,106.31
黒字分――――――――――――――――――――――――――――$91.49
最後に、ジンバブエ野球会の皆様、継続して支援をしていただき本当にありがとうございます。次のキャンプは2016年1月29日~31日ブラワヨにて行います。