事務局便り

伊藤益朗

 

●私事になりますが、この度、母校の関西学院大学硬

式野球部コーチをお引き受け致しました。これに伴い、

先代から引き継いで来ました「はんと印刷の店」を閉

店いたします。先行きの明るい見通しがつかないとは

言え、65年続き、私が引き継いでからでも38年の店

を閉めるとなると、やはり大きなものを失う寂しさを

感じます。再開発前の小さな商店街の端にあった店で

両親が仕事をしている光景が目に浮かびます。私は小

学校入学前の、小さい私です。机や機械が眼の高さに

ありました。父が飼っていたメジロが店の中を飛び回っていました。金魚も大きな火鉢の中で泳いでいました。狭い空間でしたがそれぞれに両親のにおいを感じる居心地のよい場所でした。これらも私の宝物です。

●「夏の集い」は、昨年8月4日に尼崎市労働福祉会館で23名の参加を頂き、開催しました。GWにジンバブエを訪問された渡辺花さんには、HIV・エイズ啓蒙教室の模擬授業もして頂きました。参加者は授業を受ける立場で(渡邉)先生からの質問に答えたりしながらのひと時だったので、現地の雰囲気がよく伝わってきました。

●「夏の集い」渡邉花さんのお話より

・マンディ氏の狙い:①各州に3人のコーチを配置するつもり。②安全に楽しみ、人格形成を目標に掲げ、挨拶をするとか道具を大切に扱うとか、人と物を尊重するなどして、野球を

成長するための、強くなるための、自信を持つための武器として使って欲しいと考えている。

・今回は女子野球セミナーに同行:

□グランドでは:③ウォームアップは楽しそうに円形で歌いながら走っていた。④模擬ゲームをした。⑤靴を履いている人、いない人の姿も。

□夜のHIV/エイズ講習会については:渡邉さんが模擬講習形式で進めて下さり、大変分かりやすかった。

内容は:1塁は教育、2塁はキャリア(1塁経由)、3塁は家族、本塁は自分本来の人生と喩え、自分らしい人生を歩むよう諭した。女子には「ノーと言えるのです」、男子には「女の子

を尊重するように」。野球は簡単ではない。人生と同じだ。頑張って良いプレーヤーになれとマンディ氏は訴える。

サッカー少年の言葉:「HIV陽性になると死んだも同じと思っていたが、サッカーをすることで『死んだ訳ではない』と証明できる」

スポーツは「子どもを守るバイブル」「いろんな人を引きつける」そして、日々ワクワクするため、余計な方向に行かなくなる。以上。

このお話を聴きながら、私(伊藤)は、ジンバブエ野球会が今もって続いている理由が心に浮かんだ。それは「ただ、やめなかったこと」と「マンディ氏の活動が応援するにふさわしい内容であったこと」だった。

●8月に訪問された江頭氏と九鬼さんと上記渡邉さんは、野球を通してHIV&AIDSに関する広報と教育活動をするジンバブエ野球協会を支援するグループDREAFYを創設されました。主な活動は次の2点です。①不足している野球用品を送る、②HIV・エイズ教材を作って送る。●今年3月に大統領選挙が予定されています。選挙の行方にジンバブエの将来が大きく影響されるはずで、注目されます。

●ジンバブエのマンディ会長の奮闘で野球普及活動が効果を表していますが、孤軍奮闘の現状を応援したくて、社会人野球の団体である日本野球連盟に、短期ででも支えてくれる人材を派遣できないか訊ねてみましたが、結局は、予算がないことなどで実現しませんでした。

マンディ氏が望んでいるコーチは、ジンバブエと日本式を合わせたスタイルの野球確立に力を貸してくれる人。ボランティアで短期間でも貢献したいという意志のある人はいませんか。

●2012年6月から2012年12月までの主な支出内容は、以下の通りです。

12月末の残高は、526,534円(下記12月27・28日送金分は未処理。実際の残高は464,044円)

◆「ジンバブエ支援」2012年

7月6日:151,850円(US$1,800.00)7月6~8日の女子キャンプへの支援と、

全国県立高校大会交通費、滞在支援費、食費等

9月28日:関西学院大学硬式野球部より頂いた野球道具一式発送送料16,000円

9月4日:244,640円(US$3000.00)9月分活動支援

12月27・28日:62,490円(US$672.52)国際野球連盟加盟金支払い

◆「日本国内」

7月10日:「ジンバブエの風28」送料27,780円、

7月30日:「ジンバブエの風28」印刷費44,415円となっています。

●ドリームカップは昨年12月に開催されましたが、送金が間に合わず、交通費が賄えず、会場を分けて変則形で開催。競技レベルは以前より低下したが、参加率や参加者の高揚レベルは向上。